研究会発表 抄録集

自作アイカップ作製について

1993年 第19回 動物園水族館海獣飼育技術者研究会

展示課 鈴木倫明 小川忠雄 鶴巻博之 ○田原正義

プロトタイプアイカップ作製方法と材料:市販されているゴム製の吸盤をオス型とし、 石膏によるメス型をつくりシリコン(KE-1092㈱信越化学工業)を流し込んで作製した。 このプロトタイプは、ほとんどの個体に装着可能だったが、1頭だけ目の周囲の起伏が微妙に影響して装着できなかった。 オス型となる吸盤を既製品に求めたのでは、吸盤の大きさ形状などの選択肢に制約があり、 オス型自体の作製の必要性が生じた。また、メス型の素材の石膏も、くり返し使用するには脆弱すぎることが分かった。 これらの問題点を考慮し、改良型アイカップを作製することにした。
改良型アイカップ作製方法と材料:軟質樹脂性の彫刻材(クリアートN0235-654㈱新日本造形)を加工してオス型をつくり、 シリコン(KE-1092)による型どりでメス型を作製した。メス型にR-6離型剤(国際ケミカル株式会社)を塗布し、 シリコンの強度・粘度・柔軟性などを考慮し、特性の異なるタイプのシリコン(KE-1402(㈱信越化学工業)と 併用触媒(CAT-1402㈱信越化学工業)を重量比10:1の割合で混ぜたものをメス型に流し込んで作製した結果、 若干の改良は必要なものの充分実用に耐えうるアイカップができた。

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佐渡周辺での冷水系生物の収集、及び水中ロボットによる海底調査について

1992年 第37回水族館技術者研究会

展示課 ○長谷川順二

当館では、1990年のオープン以来、佐渡島の両津湾に生息する冷水系生物の飼育展示を行ってきた。 両津湾の冷水系生物の収集と、これら収集生物の環境展示を充実させるため、鳥羽水族館の協力のもとで行った海底調査について報告する。
収集:10月から5月まで行われているホッコクアカエビを主体としたエビ篭漁に乗船し、これに混獲される生物をこれまでに33種2644点収集した。 収集地点での水深は、200~500mである。輸送には、ポリエチレン製タンク2器(1トン、0.3トン)を用い、水温調整には海水氷を使用し、1~1.5℃を保った。
海底調査:調査期問は、1992年6月10~13日の3日間。調査には、漁船に乗船し、水中ロボット(三井造船RTV300)とアンダーウォーターカメラ(OSPREY杜)を用いた。 調査地点での水深は、150~250mであった。
収集した生物と、海底調査で得られた映像資料を参考に、合わせて展示することにより、より効果的な環境展示が行われた。今後も、このような調査と収集をひきつづき行いたいと思う。

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