みどころ情報

ペンギンのタグを交換しました

9月27日にフンボルトペンギンのタグ(腕輪)を交換しました。

ペンギンタグ交換作業
タグ交換作業

幼鳥タグ付け
今年生まれの幼鳥にもタグを付けました

フンボルトペンギンは2016年末現在、国内では80園館にて1851個体が飼育されています。

当館の飼育数は71個体と80園館中4番目に多い飼育数となっていますが、フンボルトペンギンは野生下では絶滅危惧種であり、野生から新しい個体を導入することはできません。


そのため、日本動物園水族館協会外部リンクです。当サイトを離れます。(JAZA)が中心となり国内血統登録台帳を作成し、近親交配の防止や繁殖技術の向上に取り組んでいます。

このように血統の管理を行うためには個体識別が重要となってきます。
当館では、体内にマイクロチップを埋め込み正確な個体識別を行うとともに、一見して個体識別できるように翼の付け根に管理用のタグ(腕輪)をつけています。
このタグは劣化するため、1年に1回、秋季に全個体のタグを交換しています。


深海魚ハツメを展示しました (展示終了しました)


アカムツと混泳するハツメ

先日水深約200mから採集したハツメを展示しました。

当館での展示は3回目となりますが、採集後のケアの難しさから過去2回は長期の展示に課題がありました。今回は表層水温が低く、浅い海域に来る時期を選んで採集できたため、水温や水圧によるダメージが少なく、今までとは比較にならないくらい良好な状態で飼育できました。展示したのは17尾で、希少なハツメの複数展示が実現しました。

ハツメはオスとメスで形態が異なり、オスはメスよりも小さく、頭部や眼が大きいことなどで見分けられます。また、オスとメスでは体色も異なり、オスは成長して体が大きくなると黄色くなります。このような性別によって外見が異なる現象を性的二型(せいてきにけい)といいます。メバル類で体色の性的二型が知られているのはハツメだけです。

展示した個体には、オスとメスがいます。外見の違いからオスとメスを探してみてはいかがでしょうか。

暖流の旅ゾーン、日本海固有水コーナーでご覧いただけます。


イワトビペンギンの展示を終了しました。

イワトビペンギン(2015年11月イベントガイド)
イワトビペンギン
(2015年11月イベントガイド)


ペンギン海岸エリアに展示しておりましたイワトビペンギン(オス 24歳 2017/6現在)につきまして、
高齢に伴うケアのため、バックヤードでの飼育に切り替えましたので、展示を終了いたしました。


マリンピア日本海ではミナミイワトビペンギンを1990年に6羽搬入し、飼育を開始。
繁殖個体は現在飼育されている1993年6月6日うまれのオス1羽のみです。
片目をケンカで失明し、もう片方の目も白内障を発症しているため両目がほとんど見えていない状況でありながら、活発に生活していました。
しかしこの春頃からペンギン海岸の溝付近をよく歩くようになり、時々溝に落ちてしまう姿を心配するお客様の声が多く寄せられるようになりました。

もともと本種は日本より涼しい地域に生息しているため、新潟の夏の高温は24歳という高齢個体には負担が大きいと判断し、このたびバックヤードでの飼育に切り替えしました。
今後は、展示の予定はありません。



ミナミイワトビペンギン Eudyptes chrysocome
英名"Rockhopper Penguin"
岩を飛びながら移動することから名づけられました。

ミナミ、キタ、ヒガシ(ヒガシはミナミの亜種とされる)に分けられ、国内ではミナミイワトビペンギンとキタイワトビペンギンが飼育されています。
寿命は十分に研究されていませんが、野生下で10~15年、飼育下で25~30年と推測されています。(キタ、ミナミ、ヒガシ全て共通に扱われています)

ミナミイワトビペンギン:絶滅危惧Ⅱ類(VU)国内では12園館 127羽
キタイワトビペンギン:絶滅危惧IB類(EN)国内では7園館112羽


相模湾で深海性魚類の採集を行いました

シキシマハナダイ採集600
シキシマハナダイ採集

相模湾で釣り採集を行いました。
今回は、当館の深海性魚類を展示している「太平洋100~200m水槽」の生物採集が目的で、相模湾の水深100m付近を中心に採集を行いました。

大型のハナダイであるシキシマハナダイ、口内が黒いため太平洋側でノドグロと呼ばれることがあるユメカサゴ、腹ビレで体を支えて海底でじっとしている様子が特徴的なヒメなどを採集することが出来ました。

現在、急激な水圧の変化で傷ついた体の治療を行っています。減圧を無事に終えた個体から展示水槽に移動します。
展示までもうしばらくお待ちください。


キンメダイの展示を再開しました (展示終了しました)

キンメダイ輸送600
キンメダイ輸送

約1年ぶりにキンメダイの展示を再開しました。このキンメダイは東海大学海洋科学博物館の協力で、静岡県駿河湾から採集された個体を運んできました。

キンメダイは日本海にも生息している種で、まれに新潟でも漁獲されることがあるようですが、市場に並ぶことは滅多にありません。一方、太平洋では生息数が多く、水産重要種のひとつです。市場に並べられたキンメダイは全身真っ赤で深紅色の魚のイメージがありますが、生きている時のキンメダイは背側が赤く、腹側に向かって淡くなり、腹部は銀色をしています。

キンメダイは、水深200m以深の深海に生息しているので採集が難しく、生きて飼育されている姿を見る機会は多くありません。

キンメダイは本館地下「黒潮洗う太平洋岸コーナー」でご覧いただけます。


ダンゴウオ科のコンペイトウとホテイウオを展示しました。 (ホテイウオは展示終了しました)

水槽の壁に貼りつくコンペイトウ
水槽の壁に貼りつくコンペイトウ

「日本海」ゾーンの「佐渡の深海」コーナーにコンペイトウとホテイウオを展示しました。

同じダンゴウオ科ですが姿や動作が異なります。
一つの水槽に展示していますので比べてみてください。

●コンペイトウは、山口県以北の日本海、北海道周辺〜アラスカ湾に分布しています。
その名の通り丸い体はゴツゴツした突起で覆われています。
腹ビレは、左右が一体化して吸盤状になっていて、水槽内では壁に貼りついていて、あまり泳ぐことはありません。

●ホテイウオは、兵庫県、神奈川県以北の本州と北海道周辺に分布しています。
体表は軟らかくブヨブヨしています。
腹ビレは吸盤状で、水槽の壁に貼りつきますが、時々泳ぎまわります。

泳ぐホテイウオ
泳ぐホテイウオ


深海生物の採集が真っ盛りです

ビクニン
ビクニン

深海生物は、水深200m以深に生息している生物です。
日本海の水深300m以深には「日本海固有水」と呼ばれる大きな水のかたまりがあり、その水温は年間を通して2℃以下です。
そのような低水温環境に生息している生物を採集するには、表層水温の低い冬季が最も適しています。

現在、新潟漁協西蒲支所の協力で、水深300mに生息する深海生物を収集しています。底曳網には珍しい深海生物が時々入ります。
水族館では展示されることが少ないコンペイトウ、トクビレ、ヤセテングトクビレ、ビクニン、ナガヅカ、ガンコなどの深海魚、深海性のイソギンチャクなどが獲れています。

2月末には、のとじま臨海公園水族館外部リンクです。当サイトを離れます。(石川県)の協力により、定置網で獲れたマダラを輸送。鶴岡市立加茂水族館外部リンクです。当サイトを離れます。(山形県)との生物交換で、ホテイウオを入手しました。

3月に入り、上越漁協能生支所の協力で、水深800mに生息する大型のイサゴビクニンやベニズワイガニを入手、市立室蘭水族館外部リンクです。当サイトを離れます。(北海道)との生物交換でスケトウダラを入手しました。

これらの深海生物は、予備水槽で採集時にできた傷の手当てを行った後、展示水槽に移します。もうしばらくお待ちください。

●コンペイトウ・ホテイウオを展示しました。

水ダモでマダラを運ぶ
水ダモでマダラを運ぶ

海水氷で冷やしながら ベニズワイガニを運ぶ
海水氷で冷やしながら
ベニズワイガニを運ぶ


イサゴビクニン
イサゴビクニン

*網を使うと体表がすれてしまうので、ビニル製の「水ダモ」を使って水と一緒に魚の移動を行います。


オヒルギに実がなりました

マングローブ(海漂林)のある河口汽水域を再現した水槽で、オヒルギに初めて実がなりました。
オヒルギとは熱帯・亜熱帯地方の汽水域に見られるマングローブを構成する植物の一種で、マリンピア日本海のマングローブ水槽には、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギの3種を植えています。
マングローブ水槽のオヒルギは4年ほど前に種子から育てたもので、現在は約1.5mの高さにまで成長しました。
リニューアルオープン時にはまだ小さな苗木だったため、作り物の木と一緒に展示していましたが、現在の水槽では他のヒルギ類も成長し、本物の木だけで展示ができるようになりました。
花が咲くたびに受粉作業を繰り返していましたが、ついに1個結実しました。
マングローブ水槽を観察する際には、オヒルギの花や実も忘れずに観察してください。

オヒルギの花
オヒルギの花

オヒルギの実
オヒルギの実


マサバを輸送しました

静岡県の駿河湾からマサバ230尾を輸送しました。

長い距離の輸送となるため、トラックへの移動は魚体を傷付けないように慎重に行いました。輸送には約7時間もかかりましたが、無事、日本海大水槽まで移動させることができました。

日本全国に生息しているマサバは珍しい魚ではありませんが、群れを作って泳いでいる様子を観察できる機会はそう多くはありません。日本海大水槽では以前から飼育していたマサバも合流したため、大きな群れを観察することができるようになりました。

日本海大水槽を群れで泳ぐマサバ
日本海大水槽を群れで泳ぐマサバ

魚類輸送車内のマサバ
魚類輸送車内のマサバ


タイ科魚類の展示数が5種になりました。

タイ科魚類の展示数が5種になりました。

タイ科とはマダイを含むグループで、日本近海に13種、日本海には8種、そのうち新潟県には5種のタイ科魚類が生息しています。
日本の近海に生息している魚種のうち、和名に「タイ」のつく魚はタイ科魚類以外も含めて約300種います。「鯛(タイ)」は日本で最も古い魚名で、マダイを指したものといわれています。
タイ科魚類は、浅海性からやや深い場所に生息している種まで生息環境の幅が広いのですが、水族館で展示しているのはマダイやクロダイなどの浅海性の種が多い傾向があります。これは、水深が増すにつれて採集が困難になってくるからです。

マリンピア日本海では、新潟県に生息するタイ科魚類の展示のため、採集に力を入れてきました。10月の底曳網漁に同行して水深70mに生息しているチダイの採集に成功し、新潟県産タイ科魚類5種(マダイ・クロダイ・ヘダイ・キダイ・チダイ)すべてを展示できるようになりました。

チダイはマダイに外見がよく似ていますが、背びれの第3・4棘が糸状にのび、えらぶたの縁が鮮紅色を呈し、尾びれの縁が黒味を帯びないなどの特徴からマダイと区別が可能です。

水族館では、それぞれの種を生息深度や環境に合わせた水槽で展示しています。水槽を観察する際には、新潟県に生息するタイ科魚類を探してみてください。

チダイ
チダイ

底曳網で漁獲された魚類
底曳網で漁獲された魚類


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