いきもの情報(キンメダイ) (展示終了しました)

キンメダイを展示しました。


活魚輸送車に積込する様子

キンメダイは水深200~800mに生息している深海魚で、日本近海の主な生息地は太平洋沿岸です。日本海にも生息していて、新潟県での記録もありますが、マリンピア日本海では、まだ新潟県産キンメダイを確認できていません。

キンメダイは、暗中での生活に適応した眼を持っています。キンメダイの眼はタペータムという網膜を通過した光を反射させる構造をしています。このタペータムに光が反射すると眼が金色に光って見えます。この金色に光る眼が和名の由来といわれています。

 

キンメダイ

キンメダイは死亡すると全身が赤くなるため、真っ赤な魚のイメージがあると思います。しかし、水槽を泳いでいる魚の体色は、背側は赤色、腹側に向かうと銀色をしています。このような色彩をカウンターシェーディングといい、周囲に体を溶け込ませる効果があるといわれています。生きている魚をじっくり観察すると、生物の環境への適応に気付くことができると思います。

キンメダイは飼育が難しく、展示している水族館は多くありません。輸送も難しいので、特に生息地から遠い日本海側の水族館での展示例はほとんどありません。

今回は、東海大学海洋科学博物館から譲り受けた静岡県産「キンメダイ」を、8時間かけて輸送しました。当館では、独自設計の活魚輸送車を所有しているため、遠く離れた太平洋の深海魚も紹介することができています。

暖流の旅ゾーン黒潮洗う太平洋岸コーナーでご覧いただけます。

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