リュウグウノツカイ近縁種「サケガシラ」の偶発的漁獲について
平成28年3月28日に新潟県北蒲原郡聖籠町網代浜の刺網でリュウグウノツカイに似た魚類1個体が偶然捕獲されたとの連絡を受け,調査したのでお知らせします.
調査の結果,本種はサケガシラと判明しました.
サケガシラ(Trachipterus ishikawae)は,条鰭綱アカマンボウ目フリソデウオ科サケガシラ属の魚で,体長2m以上,北海道から土佐湾の太平洋沿岸,日本海の主に沖合の中層域に生息します.リュウグウノツカイと近縁で,どちらもアカマンボウ目に所属しますが,本種は腹鰭が小さく,口が下端にあるという特徴をもちます.また,リュウグウノツカイのような伸長した背鰭もありません.
本個体は,体長約1.7m,体重8.5㎏(性別不明)でした.マリンピア日本海での本種に関する調査は20例以上となり,リュウグウノツカイと比較すると,混獲・漂着例の多い種といえます.
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マリンピア日本海では、日本海の海洋生態系に関する情報収集の一環として,海岸などに漂着した生物の調査・記録を行っています.>漂着混獲動物 記録
漂着生物等を発見された場合はご連絡ください.
<参考資料>
リュウグウノツカイ Regalecus russelii
条鰭綱アカマンボウ目リュウグウノツカイ科リュウグウノツカイ属