みどころ情報

リュウグウノツカイ近縁種「サケガシラ」の偶発的漁獲について

  平成28年3月28日に新潟県北蒲原郡聖籠町網代浜の刺網でリュウグウノツカイに似た魚類1個体が偶然捕獲されたとの連絡を受け,調査したのでお知らせします.
  調査の結果,本種はサケガシラと判明しました.

サケガシラ頭部

サケガシラ頭部

サケガシラ

サケガシラ


 
 
 
 
 
 
 
 
 

  サケガシラ(Trachipterus ishikawae)は,条鰭綱アカマンボウ目フリソデウオ科サケガシラ属の魚で,体長2m以上,北海道から土佐湾の太平洋沿岸,日本海の主に沖合の中層域に生息します.リュウグウノツカイと近縁で,どちらもアカマンボウ目に所属しますが,本種は腹鰭が小さく,口が下端にあるという特徴をもちます.また,リュウグウノツカイのような伸長した背鰭もありません.
  本個体は,体長約1.7m,体重8.5㎏(性別不明)でした.マリンピア日本海での本種に関する調査は20例以上となり,リュウグウノツカイと比較すると,混獲・漂着例の多い種といえます.

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  マリンピア日本海では、日本海の海洋生態系に関する情報収集の一環として,海岸などに漂着した生物の調査・記録を行っています.>漂着混獲動物 記録
  漂着生物等を発見された場合はご連絡ください.


リュウグウノツカイ頭部

リュウグウノツカイ頭部

<参考資料>
リュウグウノツカイ Regalecus russelii
条鰭綱アカマンボウ目リュウグウノツカイ科リュウグウノツカイ属

 

カマイルカが出産しました(7/29)

カマイルカ 授乳のようす 2019年7月30日撮影

カマイルカ母仔2019年7月29日撮影

 

新潟市水族館マリンピア日本海で飼育中のカマイルカが、7月29日に出産いたしました。当館では初の出産となります。

イルカ屋内プールを出産・育仔専用として用いるため閉鎖し、24時間体制で観察してまいりましたが、引き続き母仔専用として用いるため、公開はしておりません。
母仔への刺激を極力減らすため、しばらくの間、母仔をご覧いただくことはできません。

※8/29(木)から一般公開しております。
詳しくはこちらのページをご覧ください。> カマイルカ親仔の公開中

なお、イルカショーにつきましては8/2より再開しております。

なにとぞご理解のほどよろしくお願いいたします。

カマイルカ母仔2019年7月29日撮影

○個体情報
・仔個体
誕生日:7月29日15時48分
性 別:オス
体 重:不明
出産場所:イルカ屋内プール

・母個体
搬入日:2015年2月15日 年齢:23歳(推定)
・父個体
搬入日:2001年2月4日 年齢:23歳(推定)


さかなクンからいただいたイシガキフグを展示しています (展示終了しました)

さかなクンより寄贈されたイシガキフグ2個体を展示しました。
展示したイシガキフグは、千葉県館山市の定置網に入り、さかなクンのフィッシュハウスでケアされた個体です。
しばらく予備水槽で様子を見ていましたが、環境にも慣れ、健康状態にも問題はないようなので展示を開始しました。
イシガキフグは、マリンピア日本海では1990年開館以来初めての展示となります。

イシガキフグ 愛称のほほんちゃん

さかなクン画 のほほんちゃん

イシガキフグ 愛称ピーちゃん

さかなクン画 ピーちゃん

イシガキフグはハリセンボン科ですが、体表にある多数の棘は太くて短く、ハリセンボンのように棘を立てることはできません。
イシガキフグは、対馬海峡を越えてコーナーの「トカラ列島の海」水槽で展示をしています。

死亡漂着オウギハクジラの調査を行いました

新潟市西区に漂着したオウギハクジラ20160307

新潟市西区に漂着したオウギハクジラ

死亡漂着オウギハクジラの調査を行いました

平成28年3月6日に新潟市西区の海岸で死亡漂着したオウギハクジラの調査を行いました。

オウギハクジラは、成体5-5.5m(出生体長2.1-2.3m)、北太平洋の温帯から亜寒帯の海域に分布します。深海性のイカや小型魚類を捕食します。
オスの下顎には扇形をした大きな牙があるのが特徴で、名前の由来となっています。

漂着個体は、体長約5m・体重約1050㎏のメスでした。

マリンピア日本海では過去に20例ほど漂着した同種の調査を行っています。

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マリンピア日本海では、海岸などに漂着した生物の記録・調査を行っています。>漂着混獲動物 記録
海岸でクジラ等を見つけた時は、マリンピア日本海まで連絡をお願いします。
※細菌感染等の恐れがありますので漂着生物には触れないでください。

 

アクアマリンふくしまと共同調査を行いました

ROV(遠隔操作型水中探査機)

ROV(遠隔操作型水中探査機)

平成27年9月24日に新潟県長岡市の寺泊沖で水深100m付近に生息する生物の生態調査を実施しました。

海中では、10mごとに1気圧(1㎝2あたり1㎏)の水圧がかかるため、人が安全に潜れる深度は20m程度が限界です。

そのため、今回の調査では、友好提携館である「ふくしま海洋科学館アクアマリンふくしま」の協力を得て、同館が所有するROV(遠隔操作型水中探査機)を使用しました。

この調査によって、水深100m付近に生息する生物の生態や生息場所の水温、底質の様子などの知見が得られました。

今回得られた情報は、2月19日(金)から開催予定の特別展示でご紹介いたします。

寺泊海域ROV調査

寺泊海域ROV調査

カタクチイワシを展示しました (展示終了しました)

カタクチイワシの群れ

カタクチイワシの群れ

「信濃川」ゾーンの「河口・沿岸」水槽にカタクチイワシを展示しました。

カタクチイワシ
Engraulis japonicus
条鰭綱 ニシン目 カタクチイワシ科

盛漁期は一般に秋から冬にあたり、日本では主に煮干しとして利用されています。
捕食者から食べられにくくするために群れで行動し、口を大きく開けてプランクトンをエラでこして食べます。

卵からふ化したサケが成長しています (展示終了しました)

サケの稚魚2016/1/13

サケの稚魚2016/1/13

ふ化後しばらくは砂利の間で腹部についている卵黄嚢の栄養で成長します。
卵黄嚢を吸収し終え泳ぐようになり、餌を食べるようになりました。
野生では泳ぎだして数日から長くても2ヶ月ほどで海に降ります。

「信濃川ゾーン」で観察できます。

 

これまでの様子はこちらをご覧ください。

カブトガニを展示しています(展示終了しました)

全長約45cmのメスのカブトガニを
「潮風の風景」ゾーンに展示しました。

本種は瀬戸内海や九州北部の干潟に生息していますが、現在では環境破壊が進み、地域によっては天然記念物、環境省のレッドデータリストでは絶滅危惧I類に指定されています。

カブトガニ Tachypleus tridentatus

カブトガニ Tachypleus tridentatus

カブトガニ Tachypleus tridentatus
節足動物門 節口綱 カブトガニ目 カブトガニ科 カブトガニ属。
カニではなく、クモやサソリに近縁の動物で、最大85cmに達します。
当時の形態的特徴を維持したまま現在まで生存してきた「遺存種」いわゆる「生きた化石」の一種です。

死亡漂着ザトウクジラの調査を行いました

死亡漂着ザトウクジラの調査を行いました

平成27年11月3日に新潟県胎内市の海岸で死亡漂着したザトウクジラの調査を行いました。

ザトウクジラは、成体11-16m(出生体長4.5-5m)、極海から熱帯海域に分布し、小型甲殻類や群泳性魚類を捕食します。
長い胸ビレをもつことが特徴で、体長の1/4から1/3の長さがあります。また、胸びれの前縁には、イボ状の突起があります。

漂着個体は、体長6.7m・体重2700㎏の雄で、体表にはフジツボとエボシガイの着生がみられました。
(一財)日本鯨類研究所の海棲哺乳類ストランディングデータベースによると、1832年以降日本海側で10例の報告例がありますが、本例は新潟県初の記録となります。

マリンピア日本海では、海岸などに漂着した生物の記録・調査を行っています。>漂着混獲動物 記録
海岸でクジラ等を見つけた時は、マリンピア日本海まで連絡をお願いします。

体表に付着していたフジツボとエボシガイ

仰向けで砂浜に打ち上げられました

 

上堰潟の水生動物調査を行いました

平成27年9月5日、6日の2日間、新潟市西蒲区にある上堰潟水生動物調査を共催しました。
上堰潟は、越後平野の貴重な水辺の一つで、角田山の麓近くにあります。
農地整備の影響で干上がり、その後、遊水池、都市公園として再生された潟です。
水門などはなく、水路で新川とつながっています。
これまでまとまった調査が行われてこなかったため、魚類をはじめとする水生動物に関する情報は極めて少ない状態でした。
生物多様性保全ネットワーク新潟が主催する本調査では、潟の水生動物相を調べ、在来生態系に悪影響を及ぼす外来生物の生息状況も明らかにしました。

リンク:生物多様性保全ネットワーク新潟(当サイトから離れます)

捕獲されたクサガメの計測. 左下はミシシッピアカミミガメ(要注意外来生物)

捕獲されたクサガメの計測.
左下はミシシッピアカミミガメ(要注意外来生物)

刺網で捕獲されたオオクチバス(特定外来生物)

刺網で捕獲されたオオクチバス(特定外来生物)

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