シキシマハナダイを採集しました

予備水槽のシキシマハナダイ

予備水槽のシキシマハナダイ

船上のテンタルで泳ぐシキシマハナダイ

船上のテンタルで泳ぐシキシマハナダイ

シキシマハナダイは、太平洋や日本海の水深50~200mの岩礁域に生息している魚です。
日本海では新潟県が北限域とされ、たまに捕獲情報が水族館に寄せられます。
この魚が釣られると水族館に情報が寄せられる理由は、本種の体色が新潟の沿岸魚とはかけ離れているためではないかと思われます。
シキシマハナダイはとてもきれいな魚で、オレンジ色にピンク色のラインが入るなど、熱帯の海に生息している魚種を思い浮かべるような体色をしています。
そのため熱帯魚が釣れたと錯覚してしまうのかもしれません。

本種は新潟県にも生息していますが、このたびの採集は生息密度の濃い太平洋の相模湾で行いました。

この時期のシキシマハナダイは水深70m前後と本種の生息深度ではもっとも浅い場所で採集できることから、釣りによる採集を試みました。
浅いとはいえ、ビルの1階が3.5m程度と考えると約20階分の深さになります。
釣り上げたシキシマハナダイは、水圧の急激な減圧にさらされるため腸の一部が肛門から飛び出した状態で、飼育できるか疑問の残る採集が続きました。
それでも、7尾が正常に遊泳できる状態で採集できたため、水温15℃で丁寧に酸素パックして新潟まで輸送し、バックヤードの予備水槽で傷や減圧症の治療を行いました。
約1か月間の静養の結果、3尾のシキシマハナダイが展示水槽にデビューすることができました。

本種は、「黒潮洗う太平洋岸」コーナーの「太平洋沿岸 水深100~200m」水槽でご覧いただけます。